モダンを始めて4ヶ月ほど経過しようとしていますが、(MTGを十数年振りに再開の後、3ヶ月程度でモダンに参入)初めて手に取ったアドグレイスを最初から今まで使い続けています。

途中でいくつかデッキは作って試してはみたものの、アドグレイスに尖ったコンボであるにも関わらず一定の安定性があることや一撃必殺のコンボ達成の爽快感には敵わず、メインのデッキはアドグレイスで常に通し続けている状況です。

アドグレイスは基本的にいわゆる”ローグ”に分類されるような、Tier2未満の少数派のデッキです。ほかに誰かが使っているのをあまり見たことがありません。

(モダン初期はある程度名の知れたデッキだったのかもしれませんが、今となっては知らない人も多くなってしまったようです。確か最初はKTK前なので高価なフェッチなしでできるコンボデッキという認識で、とりあえず一個デッキを作る必要があり、”試しに作る”レベルで使っていました)

それゆえデッキの構築、プレイング等々をはじめ、そもそも使い始めはどんなデッキであるのかあまり情報が入ってこず、最初は自分でデッキを可能な範囲でコピーして回してなんとなくデッキの雰囲気を掴んでいたくらいなので、多少掘り下げた内容や疑問点は自分で何とかするしかありませんでした。

モダンであまり使われていなくて、かつそこそこ強い風変わりなコンボデッキとしてこれからアドグレイスを選択する人のために、また自分の考えの整理のために、一度文章にまとめてみたいと思います。

以下個々の視点からアドグレイスの特徴などについて書いてみることにします。

■デッキの概要

アドグレイスの基本的な動きとしては、睡蓮の花や五元のプリズムでマナブーストし、A)天使の嗜みをキャスト、またはB)ファイレクシアの非生設置のいずれかの状態でむかつきをキャスト、A)B)いずれにしてもいくらむかつきでライブラリトップをめくってもゲームに敗北しない状態なので、すべてのカードを手札に加えることができます。そしてすべてのカードを手札に加えたならば、猿人の指導霊3枚から(主に)稲妻の嵐をキャスト、手札の致死量分の土地カードを投げつけて勝利します。

■アドグレイスと他デッキの相性 *2016/07/07更新

もしアドグレイスで大会に出るとして、他のどのデッキに勝ち、どんなデッキだと負けてしまうのか。今回主要なデッキ群の上位から順に、あくまで経験則で比較を行っていきます。分類上のアーキタイプでの比較では、実際に対戦する個々のデッキはさらに様々なバリエーションがあるので、相性を正確に反映できませんが、ある一定の相性についての判断は可能なはずです。

…相性マークの定義
 ⇒◎ 比較的勝ちやすい
  ○ 五分五分程度
  △ どちらかというと負ける可能性の方が高い
  × 勝てる望みは薄い

↑勝ちにくい

 感染:× (速いクロック・非生/嗜み無効化・カウンター)
 SCZ:×(速いクロック)
 奇襲隊ZOO:×(速いクロック)

 B/G/w :△(ハンデス・パーマネント破壊/サイドカード)
 B/G/r :△(ハンデス・パーマネント破壊)
 マーフォーク:△(速いクロック・呪い捕え・カウンター)
 白黒エルドラージ:△(ハンデス、サリア)
 U/R/x Delver:△ (速いクロック・軽量カウンター)
 W/U/R トラフト:△ (速いクロック・カウンター)
 グリクシスコントロール:△(ハンデス、カウンター)
 グリセルシュート:△(キルターンが早い)
 R/w/x バーン:△

 親和:○
 アブザンカンパニー:○
 ZOO:○
 ストーム:○
 ドレッジ:○
 エルフ:○
 呪禁:○

 ジェスカイナヒリ:◎
 G トロン:◎
 白黒トークン:◎
 リビングエンド:◎
 ジェスカイコントロール:◎
 キキコード:◎
 ブリーチヴァラクート:◎
 スケープシフト:◎
 U/x トロン:◎

↓勝ちやすい


ー総評  *2016/06/20更新

アドグレイスで多いキルターンはおよそ4-5ターン目前後で、モダンの3ターンキルの基準もひっかからず特段瞬殺コンボというわけではありません。ただそんなスピード感であっても対戦相手は4ターン目の一撃必殺のコンボを止められるデッキばかりではなく、十分な強みとなっております。ヴァラクートデッキやトロンを少し上回るスピードです。また《ファイレクシアの非生》や《天使の嗜み》といったコンボパーツ兼防御手段によってターンを稼ぐことができ擬似的にスピードアップを図ることができます。

かつて双子デッキがいた頃には相手のコンボ時に割り込んだり、コントロールデッキのフルタップ時にインスタントタイミングで勝利できることがこのデッキの強みではありましたが、現在は《欠片の双子》の禁止や《祖先の幻視》が解禁されたにも関わらずコントロールデッキが下火であることも含め、強みを出しにくい状況であると思います。(さらには《欠片の双子》禁止後の感染を含む高速ビートダウンデッキの増加により逆風が吹いているように感じます)。

直近あまりよい環境の変化がなさそうであるものの、それでもGP Charlotteで2015年はTOP8、2016年は優勝をもぎとることができ、(ローグデッキ扱いから急にメタ上に踊り出て禁止カードを出した)《精力の護符》ほどではありませんが、実は地力の高いデッキであることが徐々に理解されてきたのかもしれません。

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